2012年05月11日

27:27:27(第18話)

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27:27:27(第18話)


あと二か月足らずで夏休み。

短いようで長すぎる!

まだ梅雨の影響で雲天の空模様

いつもより蒸し暑い

・・・


今日発売される新刊雑誌を買いに行かねば!

帰宅部で良かった♪

AM11:23

PM5:03


いつもの本屋で立ち読み。

お!あったあった!!


暇だから、もうちょっと時間潰そっかな〜
そんな他愛ない考えで歩いていると




ん?
なんだ・・・あの男?

ずっと俺の方を見てる??

ロングコートにフードを被った男がいた。
目線がわからないけど、こっちを見ているような・・・


最近不審者が増えたからなぁ!本屋は涼しいけど
ロングコートはあり得ない。

ん?

あっ!


近づいてきた。

PM5:12

「あの・・・あなた!少しお時間よろしいですか?」

はぁ?
あなた?
かな〜り怪しい。どおうやって逃げようか?


「あっ・・・と、俺、今急いでいるんで時間ないです」

・・・


・・・


「あなた・・・死相が出てますよ」

!!


「し・・・そう?」

「はい・・・もうすぐ死ぬという事ですね」

!?


「ちょっ!どこの誰だか知らないけど、いきなり、そんなこと言うなんて
・・・頭おかしいんじゃねぇの?」

少しキレた。


・・・


「これは失礼しました。ですが・・・もし本当なら、どうしますか?
素直に受け入れますか?」


この人・・・
本当に俺がいつ死ぬか知ってるような口ぶりだ。

「じゃあ、なんで死ぬって分かるの?死相って、どんな風に出るの?」

「そこまでは、お答え致しかねます」


なんだ!やっぱり
変質者の戯言(ざれごと)か・・・


「信じる信じないは、あなたの自由です。
ですが・・・
変質者が本当の事を言うこともある」


えっ?!!
心を読まれた?


男はポケットから紙とペンを取り出すと何か書き始めた。
それを俺に渡すと


「もし・・・気になるようでしたら、こちらに連絡を」

!!

紙を見て思わず絶句した!


「こっ・・・


これは・・・!!?」


何かの間違いか?


紙には可愛らしい
まる文字。

なぜ・・・女子高生のような字?


闇の販売所?」

紙には住所と電話番号・・・それに闇の通販サイトURL


「はい・・・私、闇の販売所なるお店を経営しております」

住所を見ると家から近かった。
こんな店聞いたことも見たことも無い!
頻繁にウロウロする場所だけに余計怪しい。

・・・


ん??
あれ?


いない・・・


住所に夢中になっている間に男の姿は無かった。

PM6:47

「ただいま〜」

「おかえり!」


もうすぐ夕食
食卓には家族4人分の食事が用意されていた。

・・・

・・・


部屋のベッドで寝がえりを繰り返す。
やっぱり気になる。

『もうすぐ死ぬ』と言われて良い気はしない。

そりゃ人間いつかは死ぬけど

俺まだ17だし。


でも本当に死ぬなら理由とか原因知りたい!

それが分かれば
死ななくて済むかも!


でもイマイチ ウソ臭い。
死相なあんか信じて良いのか?


PM10:36

紙に書かれたURL
ちょっとだけアクセスしてみよう。

そう思ってパソコンをいじり出す。

カチカチ・・・カチカチ・・・

・・・


機種が古いから時間が掛った。

・・・


闇の販売所


出てきた。


ん〜と・・・

ん?

「うわ!!フリーズかよ〜」

古いだけあって、たまにこうなる。
じゃ〜ない!


今日は諦めて明日またアクセスしよう。
そんなに焦らなくても良いよね?


多分


翌日・・・

授業を受けている時も
昼食時も
いつもサイトが気になった。

・・・

PM6:37

部屋で再度アクセスを試みる。

ダメだ!途中でフリーズする。うちには、まだパソコンが2台あった。


闇の販売所サイト・・・

「ん〜?なんだ・・・このサイト」

変な商品の道具名が揃ってる。寿命とか家族とか・・・
意味不明な商品で高い。

・・・


ちょっとだけ
電話で詳しく聞いてみたいな。
自分の死について


聞いてみるだけ。

でも、なんて言えば?
俺のこと覚えてる?


トルゥゥ・・・トルゥゥ・・・

「はい・・・こちら闇の販売所です」


出た!!
どうする?


「あ・・・あの、え〜っと・・・」

「おや?一昨日の学生さんですね?」


!?


「やはり気になりましたか?」

「いや・・・気になって無いけど、なんとなく」

「・・・」


「気になってるかも」

「どうです?よろしければ明日あの書店で、詳しく説明しますが」

「説明?」

「詳しく知りたいから電話なさったんじゃ・・・ありませんか?」


PM11:15

明日
いつも行く書店で午後4時に待ち合わせをした。

なんの話をして何の得がある?
イタズラに思う。

どうせ暇だから良いけど・・・


鼻から信じて無い。
単なる暇つぶし

普通に考えて4時に待ち合わせは無理だ!

・・・


ということで体調不良を理由に午前中で早退した。

PM1:18

かなり早く到着してしまった。
一旦帰ろうかな〜・・・


ん?

「待ち合わせ時間よりも随分早いですねぇ」

そりゃ〜こっちのセリフだ!!

「ここでは、なんですので近くの公園で話しましょう」


言われるがままに男に従った。
早退してるから、うろつきたく無かったけど
男の後ろを付いて行く。


公園・・・

この公園は良く知ってる。かなり大きな公園で昼間は多くの子供たちが
はしゃぐ姿を目に出来る。

「私・・・この公園のベンチがお気に入りでして」
と言って腰掛ける男。

おじいちゃん・・・のよう・・・


俺も横に距離を置いて座る。

「さて・・・本題ですが・・・」

間を取って、じらすように空を見ている?


ん〜??

昼間なのにフードのせいでハッキリ分からなかったが、女の子?


でも声は低くて男性独特のモノ。

アゴなどを見る分には男だと思わない。
男でも美男子だろう


「人の死を宣告したり、ましてやそれを助けたりするのは禁じられています」


どういうことだ?


「あなたは私にとって特別でした。初恋の人でしたから」


!!?


気色悪い!・・・とは思わなかった。
男が好きなわけじゃない!そんな趣味もない。


なぜか


自然に受け入れている自分がいる。


待てよ!初恋の人?
ということは・・・
俺の知ってる人物か?


フードの中身が気になった。誰?

「ちょうど4時です。
今から
27時間27分27秒後に
あなたに死が訪れる

「だから、なんで、そんな事がわかるんだよ!?」

「落ち着いて聞いて下さい。何度も申し上げた通り、信じる信じないは自由です。
ですが・・・せめて苦しまずに・・・」


彼(彼女?)は持っていたトランクから
クロスの付いたネックレスを取り出した。

それを俺に見せると
「このネックレスには痛みを吸収する力があります。
あなたが信じずとも、付けることに支障はないはず。是非お勧めします」


そう言うとソレを俺に手渡した。

ウソでも本当でも付けて損は無いってことか。

・・・


「私は・・・あなたと出会った3日間の記憶を消そうと思います。
消さないと後々厄介ですから。もう会う事もないでしょう」


そのまま立ち上がって
歩き出そうとするのを見て


「あの、そのフード取って貰えない・・・ですか?」

俺の方へ振り向くと
下を見つめたまま・・・止まった。

「・・・」


「別にイヤなら無理に脱が・・・なくて・・・も・・・」


バサッ・・・


俺が言い終わる前にフードを脱ぐ



!?


知っている女の子だった。

「えっ?なんで・・・」

彼女は人差し指を鼻に当てると「それ以上は何も聞かないで下さい。
私はあなたの名前を覚えていませんので・・・」


「・・・」


「普通の人には見た目も声も男性だと思うでしょう
詳しくは言えませんが、私には曖昧な記憶しかありません。」

「記憶が・・・無い?」

・・・

「何も聞かないで下さい。私は、これで」


彼女が歩き出すのを・・・


止められなかった。


PM7:18

ベッドに横たわり天井を眺める。彼女を知っている。

どこに住んでいるかは知らないが小さい時に一緒に遊んでいた。

一つ下で今16歳のはず。
俺が中学に入ってからは全く見なくなったけど


確か・・・うちの妹と同じ年だったな!!

聞いてみるか?


しかし・・・何をどう話したら良い?

ん?


ポケットにあるネックレスを忘れていた。

取り出して見つめると、アルファベットで文字が刻んである。


「らふぁえる?」


カチカチ・・・

「ラァファエルっと・・・」


気になったので検索して見ることにした。フリーズすんなよ〜!

・・・


出た!

ラファエル・・・
三大天使の一人と記載してあったが、特に気になる点は無かった。

・・・


初恋の人に天使のネックレスか
・・・


悪い気はしないな

PM10:24

コン・・・コン・・・

「入るぞ〜」
ガチャ・・・


・・・


あれ?妹がいない
風呂か?


明日聞けば良いか・・・そう思って部屋に戻った。

AM7:12

朝の食卓に妹の姿がない
アイツ寝坊しやがったな!

妹を待ってると遅刻してしまう
聞きたかったけど、聞く内容がイマイチ決まらなかった。

・・・


結局、妹と顔を合わさずに家を出た。


あ!

ネックレス忘れた!


AM11:27

廊下で一人空を眺めて考え込む。

あと8時間で俺が死ぬ?まだ全然信じて無い。
第一に、なんで死ななきゃならない?


朝7時半だろ?
交通事故?通り魔か?地震?

それとも・・・

だ〜っ!!
考え出したらキリが無い!


どうしたら・・・良いんだよ!?

PM5:33

結局答えが見つからないまま家に帰った。

ガチャ・・・

ドアが、やけに重く感じる。「はぁ〜〜」


ため息ばかりの一日・・・

部屋のベッドで布団にくるまる。


「来るなら来い!」



・・・


バチッ・・・!バチッ・・・!

聞きなれない音で目が覚める。

「うぅ〜」

いつの間にか寝ていたみたいで・・・

ん?


クン・・・クン


ん!
何か焼ける匂いがする!!


目を開けると

!!


パソコンから煙と一緒に火が出ていた。今にも火が燃え移ろうとしている。

ボォォォォォーという音に跳ねあがり大急ぎで消化に当たる!


「クソ!!!」
頭などでは間に合わない!


ベッドから布団をもぎ取り、パソコンに覆いかぶせた


ブスッ・・・ブス・・・

白い煙と鼻を劈(つんざ)く匂いが室内に立ち込める。


カラカラ・・カラ・・・

窓を開け新鮮な空気と入れ替える。古いパソコンから出火する話は知ってたけど
まさか自分のパソコンからとは思わなかった。


未だにパソコンからは、ビビッとかバチッ!などの異臭がする

コンセント抜かなきゃ。


あっ!
今・・・何時だ!?

忘れていた自分の死。


室内の時計を見ると・・・

PM7:31   を過ぎていた。



助かった!

この火事に気付いて無かったら本当に死んでいたかも知れない。
怪我も無く命拾いしたが怒られる状況


仕方ないよな?


結局ネックレスは使わなかった。

家事で本当に死んでいたのだろうか?
予告された時間は過ぎていて消化も終わった。


助かったのは良いが彼女が気になる。

なぜ・・・あんな格好で
あんな死の予言を?

・・・

考えても意味が無いかもな。お腹が空いた


・・・


部屋を出て階段を降りる。


ん?


リビングに明かりがあるが静か過ぎる。

まだ誰も帰って無いのか?


ガチャ・・・


案の定、誰もいなかった。
四人分の食事の用意はされている。


テレビでも見ようと移動した時・・・


!?


突然・・・
腰の辺りに激しい痛みが走る!

何か鋭利なモノで刺されたようで


「うぅ・・・」

あまりの激痛に声が出ない!腰から腹部にまで突き刺さったのか何か。

身体が、そのまま浮き上がる。凄い力。


宙に浮いている上、腰の骨がイカれた!

「だ・・・だれ・・・だ!?」


振り返って相手を確認することが出来ない。


「ブフォウ・・・!」


大量の吐血に意識が遠のきそうになる。


強盗の仕業か?


!?

なっ!
なんで?


薄れる意識の中、気付いた


PM7:27

リビングにある時計が目に入る。
ま・・・間違って・・・いた・・・のか?


も・・・もうダメだ。

残された数秒に後悔する

せめてネックレスしてれば良かったな。


そして


絶命の瞬間に思った。


帰ってきちゃダメだ。


有美・・・


27:27:27終了


◇次回は青空〜前篇〜です◇お楽しみに
※より楽しんでいただくため、是非第1話(ゲーム)からお読み下さい。

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posted by まさるっち at 02:02| Comment(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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